【内山竣太選手 寄稿】生活に困らない程度の給料 in フィンランド

本人提供

日本でプロサッカー選手になれず、海外でプロアマ問わず契約をした選手たちが給料事情を聞かれた時

「生活に困らないくらいの給料」

と答えたことのある選手は90%以上だと思います。
僕もその1人です。

なぜそう答えるのか?

他の選手たちの理由はわかりませんが

・そもそも大した給料をもらっていない
・文字通り普通には暮らせるが貯金などは難しい
・家、食事、ジムなどチーム提供も多くて説明がめんどくさい
・日本円で例えてもその国の物価次第なので比較が難しい
・プロ契約なのかアマチュア契約なのかをはぐらかすため
・シンプルに見栄を張る為

などなどの理由があると思います。

実際に生活に困らないくらいの給料とはどんなもんなのか。

フィンランドに限った話ではありますが、なるべく詳しく解説してみます。

今後海外でキャリアを歩みたい選手たちにとって少しでも役立つことを願います。

 

最初に結論から言うと、フィンランドでの生活に困らないくらいの給料は最低でも 300€ (49000)だと思います。

欲を出さず、外食も控え、ランチ、ジム、公共交通機関代をチームから提供してもらい、家で普通の食事を安く自炊する努力をしてかかる金額がこのくらいです。

ヘルシンキで住むのか、地方で住むのかによっても変わりますが、大体このくらいだと思います。

基本的に日本でサッカー選手として生計を立てることができなかった僕のような選手が、海外でそれを目指すときに1年目は精一杯どうにか生活できれば良いと思って海外に出ていかのが普通です。

ここに航空券の自己負担なども含まれれば、ヘルシンキで手取りが300€だと全く足りません。

東京ーヘルシンキ間の航空券は1年の最安値の時期でも日本円で15万円程度かかります。

そのため僅かながら日本で貯金を作っていくことをお勧めします。

現実的に世界でも有数の物価と給料が高い国フィンランド

ヘルシンキでこの値段になるので、東南アジアなど物価の安い国に行くと、生活できる程度の給料というのは大幅に変動します。

僕の場合、現在フィンランド3年目のシーズンが終わりましたが、1年目はサッカー給無しの仕事をしながら、2年目からプロ契約を結んでもらい、幸い上記の額以上の契約内容いただいています。

どれくらい貯金があるか
どの程度の生活水準を求めるか
何に優先的に出費するのか
副業があるのか

などによって個人差がありますが、3年間見たり聞いたりしてきた中で、この額が最も現実的にギリギリ生活出来る給料になると思います。

自分も今後の国選びの参考にするために他の国の給料事情についてもっと具体的に知りたいと考えていますが、いくら選手間とは言え生々しく具体的に給料の話をするのは、よほど近しい間柄でない限りなかなか出来ません。

ですが、今回のフィンランド版 「生活に困らない程度の給料」 をシェアすることによって、今後の海外でプレーしたいと思っている若者の国選びの参考になれば幸いです。

フィンランドサッカーは3部以上がプロリーグと言われていますが、実質3部のチームの大半で十分な給料は支払われません。

それでも勇気を持ってトライしたい、何か知りたい選手がいたらなんでもお答えするのでいつでもご連絡ください!

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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