7月8日、菊池 禎晃選手・渡辺 潤之介選手が所属するJIPPOヨエンスーは、ホームにTiPSを迎えた。
キックオフ前時点では、JIPPOヨエンスーは8戦負けなしでリーグ2位に、対するTiPSは4分4敗でリーグ最下位に位置。対照的なシーズンを送る両チームによる今季初の対戦は、曇り空の下、現地時間16時に開始を迎えた。
試合開始間もない前半7分、相手GKが弾いたボールを拾った渡辺選手が、ペナルティエリア付近からミドルシュートを放つも、相手GKが横っ飛びでセーブ。得点には繋がらなかったものの、序盤から相手ゴールを脅かした。
その後もJIPPOヨエンスーがチャンスを演出するも、どれも先制点には繋がらず。指揮官への警告を含め、早々から複数枚のイエローカードが提示されるタフな展開が続く。
前半の半分以上が経過した26分、ついに均衡を破ったのはアウェイのTiPS。自陣から右サイドへロングボールを放り込み、ボールを徐々に中央へと展開。最後は最終ライン裏でボールを受けたNiko Haiko選手が、ニアサイドにシュートを打ち込み、先制点を獲得。事前の予想に反し、TiPSが先にアドバンテージを手にした。
しかし喜びも束の間、得点から約4分後の30分には、JIPPOヨエンスーが反撃の狼煙を上げる。最終ラインからのビルドアップを経て、右サイドから攻め込んだJIPPOヨエンスー。最後は中央への折り返しに対し、相手DFの死角から現れた菊池選手が合わせてゴールをゲット。即座に試合を振り出しに戻す攻撃力から、チームの好調ぶりが垣間見えた。
前半を1対1で終え、試合は後半戦へ突入。同点弾を獲得し、勢いづいたJIPPOヨエンスーがなおも攻撃の手を緩めない。
後半開始から10分が経過した55分には、ペナルティエリア内で菊池選手がファウルを受け、PKを獲得。自身が獲得したPKを菊池選手が決め切り、この試合2得点目をマーク。チームにも追加点をもたらし、逆転に成功した。
続く62分には、相手CBからボールを奪ったTerrence Smith選手が即座にゴール前に運び、相手GKと1対1の局面に。2002年生まれの若手がゴール下段に流し込み、JIPPOヨエンスーが点差を2点に伸ばした。
その後、スコアは3対1に落ち着き、約20分が経過。しかし、終盤に入ってもなお、決定機を創出したのはホームのJIPPOヨエンスー。
82分には相手陣地でスローインをカットした後、ショートカウンターからすぐさま得点。2分後の84分には、相手DF間を通す縦パスにEemil Tanninen選手が抜け出し、またもゴール前へ。最後は難なくシュートを流し込み、世代別フィンランド代表歴を有する16歳が試合を決定づける5得点目をマークした。
試合はそのまま5対1でタイムアップ。今季7個目の白星を手にしたホームチームに、会場からは拍手が鳴り響いた。