【内山竣太選手 寄稿】🎄Pikkujoulu in フィンランド

【内山竣太選手 寄稿】🎄Pikkujoulu in フィンランド
本人提供

12月25日に迫ったクリスマス本番に向け
フィンランドの雰囲気はすでに最高潮に達しつつあります。

そんななか Pikkujoulu(ピックヨウル)と呼ばれる、クリスマス本番に先立って行われる、少し早めで規模感が小さめなクリスマスパーティーを先週末に行いました。(pikku=小さい Joulu=クリスマス)

12月のフィンランドを彩る伝統的な催し物の一つで、友人や家族、職場の仲間などと行うのが一般的です。例年12月にフィンランドに滞在していることはこれまでなかったので、私にとって初めての経験でした。

今回の note では、そんなクリスマスの本場フィンランドで毎年行われている Pikkujoulu の様子を写真とともに皆さんにご紹介します。

 

画像
まず初めにご紹介するのは、少し前の12月の頭に妻とともに手作りしたTontun ovi です。
幸運をもたらすとされるフィンランドの妖精「トントゥ」を
クリスマス時期に家に招き入れるためのドアです。

基本的に全て再利用や外から拾ってきた木の枝、
妻が学校で生徒たちと作った際に余った素材などを使用して作りました
画像
実際にトントゥの姿を見ることはありませんでしたが、
こんなにもたくさんのトントゥ仲間がいる家なので、もしかすると見ていない間に、トントゥ仲間や飼い犬たちに会いに来ていたかもしれません。
(実際に妻は小さいころに一度サウナでトントゥを見かけたことがあるとか……)
画像
ここからは Pikkujoulu  です。
ご紹介するのはフィンランド伝統的なクリスマスクッキーです。フィンランドのクリスマスでは、Pipari(ピパリ)と呼ばれるクッキーに自己流でペイントして食べるのが伝統的です。クリスマスマーケットではこのピパリで作られた小さな家や、様々な形のものが売られています。なぜかわかりませんが、英語ではGinger bread(直訳すると「生姜パン」)と言われています。生姜の味は全くしません。
画像
フィンランドに来て以来初めて、自分でPipariにペイントしました。
フィンランドでは学校でもPipariにペイントをし
食べながら皆でクリスマスを祝う授業があるそうです。
画像
妻と2人で作り下げた作品たちです。
こちらは夕食後にお菓子たちと一緒に食べました。
画像
昼ごはんにはRiisi puuro(リーシプーロ)と呼ばれる、フィンランドのクリスマス定番の昼ごはんを妻が人生で初めて、それも炊飯器で作ってくれました。(Riisi=米)
作り方は簡単で、お米とミルク、少量の水を混ぜて、それらを一緒に炊くだけです。
画像
実際に使用した米がこちらで、日本の米よりも気持ち小さめな感じがします。日本で日本のお米を使用して作ったフィンランド人のブログもあるそうなので、基本的に小さめの米であれば問題なさそうです。
画像
トッピングは、シナモンと砂糖を混ぜたパウダー、トロトロしてるプラムソースのみというシンプルなものが伝統的だそうです。それを、クリスマス定番ドリンクのGlögiと共に召し上がりました。味の主張がそこまで強くなく、なんだかフィンランド人を連想させるような味わいでした。
画像
ディナーには、サーモン、ハム、マッカラ(ソーセージ)と共に、Maksalaatikko(Liver casserole. レバーや野菜、バターなどが一緒に煮込まれたもの)とPerunalaatikko(Potato casserole. ポテトや野菜、牛乳やバター)という、こちらも伝統的なラインナップでした。
「laatikko」がフィンランド語で「箱・ボックス」を意味し、それらの形に整えられオープン調理された料理が〜laatikkoと名付けられてることが多いです。
画像
食後には先ほどご紹介した Pipari をはじめ、甘いものたちの時間です。Fazer のチョコや Joulutorttu という星形のパンも並びました。右に見える緑色のパッケージも Fazer のお菓子ですが、こちらはチョコではなく、Marmeladi と呼ばれる少し硬めのフルーツ味のゼリーで、こちらもクリスマス定番のお菓子だそうです。
画像
もちろんこれだけのチョコはお菓子を一度に食べることは不可能です。そのため、ボードゲームやカードゲームをしながらのんびり過ごすのが定番です。この日私たちは3種類のゲームをしましたが、案の定妻のほうが上手でした。

ここまでが、土曜日に私と妻が二人で過ごした様子になります。

そしてここからは、日曜日に友人夫婦と過ごし Piparikakkutalo(Ginger Bread House) を皆で協力しながら立てた様子をご紹介します。

画像
私と妻でペイントしたクッキーと同じ素材ですが、それらが家の形にそれぞれ加工されて売っており、自己流にペイントし、チョコペンなどで結合、固まると家になるという仕組みです。
画像
結合部のチョコレートが乾くまでの間、大人たちがこのように抑えておかないといけない時間が何度もあり、とてもシュールでした。
画像
実際に完成した Piparikakkutalo です。
私たち全員が初めての経験でしたが、思いのほか倒壊するようなことはなくうまくできました。
私たちは日本帰国の関係で召し上がることはできませんが、
友人夫婦と彼らの子供に25日当日にこの家を食べてもらう予定になってます。

写真のご紹介は以上になります。

こんな感じで、初めてフィンランドにてフィンランドらしいクリスマスシーズンを過ごすことができました。

外からちょうどよいサイズの木の枝を集め作りあげたトントゥのドアや、なぜか懐かしい気持ちにさせてくれるクッキーのペイントなど、日本で生活してたらまずすることのなかったであろうことを体験できるのも海外生活の醍醐味です。

それらの体験を通じ、何もかもが便利に新しくなる世の中ですが、昔からの伝統や習慣を大事にしながら過ごすこともいいなと改めて実感しました。

そこがフィンランドの良さの一つでもあるのかもしれません。

また来年、今回よりもグレードアップした Pikkujoulu を過ごすことが今からの密かな楽しみになりました。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

内山選手への投げ銭はコチラ

内山選手note

 


『J. FOOTBALLER』では、海外でプレーする日本人選手からの寄稿を募集しています。所属カテゴリーや寄稿の頻度を問わず記事ページをご作成いただけますので、海外での日常やサッカー生活について発信したい方・ご自身のPRに活用したい方は、是非ご利用ください。

【J. FOOTBALLER】海外でプレーする日本人選手からの寄稿を募集しています
いつも『J. FOOTBALLER』をご覧いただき誠にありがとうございます。この度弊メディ...

 

タイトルとURLをコピーしました