前節ホウガンと対戦し、4試合ぶりに敗北を喫したバレスティア・カルサ(谷口 遼弥選手所属)。7月もいよいよ最終日となった31日には、ライオン・シティ・セーラーズとの大一番を迎えた。
アウェイのバレスティアは11勝9敗でリーグ4位に位置(キックオフ前時点)。総得点数はリーグで3番目に多い「50」をマークしている。対するセーラーズは1つ上の3位をキープ。試合5日前の7月26日には、トッテナム・ホットスパーとの親善試合を経験している。
なお、両チームにとって21試合目のリーグ戦となる今節、バレスティアからは谷口選手、星野 秀平選手、杉田 将宏選手の3選手がスタメン起用された。
試合が大きく動いたのは、開始のホイッスルから間もない前半5分。バレスティアのDF、Madhu Mohana選手が自陣エリア内のゴール付近で相手選手を倒し、一度はプレーが続行されたものの、後にVARへ。判定の結果、主審からはレッドカードが提示され、セーラーズにはPKが与えられた。
早々に大きなチャンスを手にしたセーラーズだったが、放たれたシュートはバレスティアのGKが脚でストップ。見事なセーブで序盤からの失点を回避した。
開始早々のPKからわずか数分後の14分、今度はセーラーズのベイリー・ライト選手がエリア内で相手選手を倒し、主審は即座にバレスティアへのPKを指示。谷口選手がキッカーを務め、ゴール右側へシュートを放ったが、奇しくも再び相手GKに阻まれた。
前半の約半分が経過した24分、ついに先制に成功したのはホームのセーラーズ。GKが弾いたこぼれ球をリハイロ・ジヴコヴィッチ選手が流し込み、チームに待望の得点をもたらした。
しかし直後の25分には、またも自陣エリア内でファウルを犯し、バレスティアにPKを献上。再びキッカーを務めた谷口選手は、今度は逆側のゴール左側へ鋭くシュートを放ち、数的不利の状況にあるバレスティアが同点に成功した。
再度試合を振り出しに戻されたセーラーズだったが、36分には遠距離からの強烈な一撃でまたしても勝ち越しに成功。バレスティアにブロックを敷かれ、かえって前進が難しくなりつつある中、Lionel Tan選手が見事にゴールネットを揺らし、前半を2対1で終えた。
迎えた後半戦、開始直後の47分にスコアを動かしたのはまたもホームのセーラーズ。CKからの内巻きのボールを前述のベイリー・ライト選手が頭で合わせ、見事に追加点を獲得した。イングランドの名門サンダーランドでのプレー経験も有するオーストラリア代表DFがリードを2点に広げた。
後半開始早々に点差を広げられ、ビジターチームにとってはさらに厳しい状況に。しかし、今季すでに多くのシーソーゲームを制している同チームは持ち前の攻撃力を発揮する。
60分、ピッチの中央付近で谷口選手が味方からのパスを受け、ダイレクトパスで杉田選手へ。ドリブルでボールを運んだ後に、最後は星野選手へボールを預け、同選手がペナルティエリア左角付近からコントロールショットを突き刺した。
しかし、電光石火の反撃点から間もなく、62分にサイド攻撃からShawal Anuar選手、74分にはCKからまたもベイリー・ライト選手がネットを揺らし、セーラーズが追加点を獲得。劣勢にあるバレスティアはボール支配率とシュート数の両方で相手に上回られ、苦しい内容の後半戦となった。
試合はそのまま5対2で幕を閉じ、ホームチームが勝ち点3を手にする結果となった。