CLへの挑戦、戦友の存在、世界の貧しい子ども達へー
大学卒業後に海を渡り、欧州諸国で過ごした約5年間。これから目指す先には「ヨーロッパ最高峰の舞台」があるようだ。
「なんで、ずっとヨーロッパにこだわっているかって言うと、僕はチャンピオンズリーグ(CL)でプレーしたい思いが心の中にあるので。
必ずあの舞台に立つことを頭の中で描きながら、毎日トレーニングに向かっています」
自身の目標とともに、かつての「戦友」の存在も口にした。
「昨シーズンを終えた後のオフの時に、友人であるスポルティング・リスボン(ポルトガル1部所属)の守田 英正に試合へ招待してもらって、CLの試合を観に行って。
やっぱりCLのアンセムを聴くと凄いですし、”ココ”に立つためだけに全ての時間を使ってやってるんだなっていうのは、すごく身に染みて感じました」
守田 英正選手とはチームメイトとして大学時代を共にし、今もなお交友関係が続いている。
「信頼できる一友人であり、僕の中では勝手にライバル化しているんですけど。
彼のサッカーへの姿勢であったり、考え方であったりは、もう物凄いですし。近くで見ていて『なるべくしてなったな』と、すごく実感しています。
でも、僕に足りないところも彼はズバっと言ってくれますし、ただただ仲良いだけの友達ではないので。
僕にとって掛け替えのない友人であるのは間違いないです」
前述の目標に加え、菊池選手にはもう1つの「ゴール」も存在するようだ。
「ヨーロッパにこだわっているのは、CLでプレーしたい事が理由なんですけど、じゃあ僕がなぜサッカーを続けているのか、最終的な目標、”ゴール”が何なのかって言うと…。
ドイツ、ポルトガル、フィンランドと経験してきて、僕、色んな貧しい方々を見てきたんですよね。家もない、明日食べる食料もないっていう。本当に小さい子ども達から。
そんな光景を見てきて、じゃあ僕がサッカーを通して、そういう子ども達を少しでも救いたいなっていう思いが、僕の中にあって。
まだ本当に何も、ただポケットにあるお金で食料を与えてあげたりとか、そういう事しかできてはないですけど」
「いずれ、自分がサッカーしている姿を見て『明日も頑張ろう』とか『明日も頑張って生きよう』って思ってもらえる、そういう力、”原動力”になりたいっていう事と。
あとは、いつか世界を歩いて、貧しい子ども達を助けたいっていうのが、1つの目標ではあるので。
最終的にそこに何か繋がっていけば、僕としては『サッカーをしてきて良かったな』と思えると確信しています」
(2023年11月13日取材)