二度目のクラブW杯にJリーグへの挑戦、失明危機乗り越え「全部目標を達成したい」【松本 光平選手インタビュー|前編】

松本 光平選手
松本 光平選手
松本 光平選手◇生年月日:1989年5月3日◇ポジション:サイドバック、サイドハーフ...

右目はほとんど見えず失明状態、左目も水中で目を開けているような感覚。その状態で「プロの舞台」を戦うフットボーラーをあなたはご存知だろうか。

松本 光平選手、34歳。育成年代をセレッソ大阪U15、ガンバ大阪U18で過ごし、高校卒業とともに単身イングランドへ渡った。

その後はオセアニア諸国をはじめ、様々な国に身を置く中、2019年にはヤンゲン・スポート(ニューカレドニア)の一員としてFIFAクラブワールドカップに出場。紆余曲折を経て、ようやく「夢の舞台」にたどり着いた。

しかし、結果は初戦敗退。リベンジを誓った。

もう一度あの舞台に立つために。世界中が新型コロナに翻弄される中でも、淡々とトレーニングを重ね続けた。

しかし2020年5月、予期せぬアクシデントが松本選手を襲う。

自宅でのトレーニング中に器具が破損し、右目に直撃。左目もゴムチューブに打ちつけられ、両目を激しく負傷した。手術の末、眼球摘出こそ免れたものの、視界は冒頭の通りとなった。

現役引退に直結しうる状況下においても、目指した先は「プロのピッチ」。

弛まぬリハビリの末、2022年には当時Fリーグ2部所属のデウソン神戸への加入が決定。競技は違えど、トップレベルで1シーズンを戦った。

そして今夏、満を持してハミルトン・ワンダラーズ(ニュージーランド)への移籍加入を発表。移籍後間もなく、公式戦への「完全復帰」を達成した。

前人未踏の復活を遂げたフットボーラーの「今」と「未来」に迫る。

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