「このままじゃ何も結果残されへんやろ」
イレギュラーに見舞われながらも、迎えたポーランドでの初シーズン。チームは最終的に2位でシーズンを終えたものの、開幕から間もない第2節では1対5で大敗を喫した。
試合中には、劣勢時にリーダーシップを取れる選手がいないことを察知し、一人チームに声を掛け続けた。
「あんまり詳しくは覚えてないですけど、何せポーランドの人は、ちょっとメンタル弱いなっていうのがあって。チームが乗ってる時は乗るんですけど、乗ってない時は何かシュンとするんですよ。
日本人からしたら『最後まで諦めるな』精神があるじゃないですか。関大の時もそれが根付いていたので、『このままじゃ何も結果残されへんやろ』っていうのをチームに言ったのは覚えてますね」
試合翌日に行われた練習中には、”100%”でメニューに取り組んでいないチーム全体に檄も飛ばした。
一時は周囲の反応に戸惑いを感じたものの、チーム内の雰囲気に変化が生まれ、中3日で迎えた国内カップ戦では見事白星を獲得。自身も1ゴール1アシストをマークした。
「(自分の言動が)良かったのか悪かったのかは分からないですけど、その後無事勝てて、また軌道に乗ったかなっていう感じはありましたね」
個人昇格、そして2部へ
ポーランド4部では1シーズンを過ごし、2021年夏からは、ポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキがプロキャリアをスタートしたクラブとしても知られるズニチュ・プルシュクフ(当時3部所属)に加入。トライアウトで契約を獲得し、”個人昇格”を達成した。
「まずポーランド4部に行って、ラトビア2部より全然レベル高いなって感じましたね。
僕は、どちらかと言うとチームプレーが得意な選手だったんですけど、ポーランド4部は”個”を大事にすると言うか。『チームプレーだけじゃ上に行けへんな』っていう感覚があったので、とにかく個を磨く練習をずっとしてたシーズンでしたね」
移籍先のズニチュ・プルシュクフでは、計3シーズンに渡ってプレー。3年目からは2部リーグに昇格し、個人としてもリーグ戦2桁得点を成し遂げた。
「ずっと『1部でやりたい』『上に行きたい』っていう目標があったんですけど、中々見えてこなかったんですよ。ただ、その中で3部に行って、昇格して2部に行って『結構上が見えてきたな』っていう中で、通用する武器を確立できて、すごく大事な3シーズンだったなと思いますね」