【西原拓夢選手 寄稿】じいちゃん。闘ったよ。でも負けたよ。

【西原拓夢選手 寄稿】じいちゃん。闘ったよ。でも負けたよ。
本人提供

皆さん、Bom dia!

昨日の試合。

俺の想いを素直にそのまま…

ウォーミングアップでピッチに足を1歩踏み入れる時、じいちゃんに「今日はゴール決めて、勝利を届けるよ」って空に向かって誓って、ピッチに入った。

と同時に「あー、もう会えないんやね」ってことを考えたら急に寂しさで、胸が熱くなった。

それでも「じいちゃんに絶対届けたい」って強い気持ちになれて…

 

アップを終えて、ロッカールーム。

よし!と意気込み、ピッチへ入場。

「じいちゃんが見てくれてる!」「だからやれる!」

そんな想いやった!

 

幾つかチャンスがあったけど、ことごとくキーパーに阻まれ、試合は0-3で完敗。

試合が終わってベンチに帰ろうとした時、「じいちゃん、ごめんな、あかんかったわ…」って空見上げて伝えてたら目頭が熱くなって…

そしたらね、じいちゃんが亡くなったことを知ってくれてるチームメイトがそっと俺のそばに来てくれて…

『よくやったよ!タクム!』

って言われてさ…

悔しい気持ちはあったし、ストライカーとして無得点に終えた情けなさもあって…

けど、じいちゃんへの想いと、チームメイトの優しさと、試合の悔しさと、もう頭ん中ぐちゃぐちゃになって、涙が出てきて…

止まらんかった…

そしたら色んなチームメイトが寄ってきてくれて…

こんなつもりじゃなかったのにな…

「じいちゃん。。。ゴールは次の試合にお預けやわ。でもな、俺、こんなに素敵な仲間持ててたんよ。」

 

その後はね、スタンドにみんなで挨拶に行ったら、応援団長かな、ピッチに降りてきて…

選手、コーチングスタッフ、さらにはマネージメント(上の人)も居たから、そのマネージメントの2人が先頭に立って、応援団長から色々言われてた。

スタンドからは罵声なのか、なんなのか…

凄い雰囲気やった。

あるサポーターが中指立ててるのも見えた。

まぁ仕方ない。そんな試合をしたから。0−3、完敗。

 

言い訳なんかするつもりも無いし、俺らが弱い、ただそれだけ。

でも俺らの状況は、まぁなかなか酷い状況で…

自分たちの綺麗なピッチコンディションの練習場は使えなくなり(使わせてもらえなくなり?)、今はほぼほぼミニサッカーコート(フットサルくらい)で練習。

そこが使えない時は、史上最悪のカチカチ、凸凹ピッチで練習。野球のマウントがそこらじゅうあるような、山が沢山。雑草。

給与も遅延が続いてて、そんな状況はサポーターの皆んなが把握済み。

多分そんな内部のことを、応援団長は必死にマネージメントの人に伝えてたんやと思う。

スタンドからは『ミニサッカーチーム!』なんて声もいっぱい飛んでた。

 

多分、試合結果、クラブの内部状況、全てに対してサポーターも熱くなってたんやと思う。

それでも最後は応援歌を大声で歌ってくれて…

「選手の俺らはどんな状況でもやらなあかん!」って想いにさせてもらった。

まぁどんな状況でも!って言ったけど、ローカル選手からしたら、どうしようもない状況なんかも知れないけど…

とにかく俺たちが弱すぎる。それに尽きる。

もっと強くなって、チームを勝たせられる選手・ストライカーにならないとあかん。

 

とにかく、色んな感情になってドッとやられた。

しっかり休んで、次のアウェー試合に向けてまたやっていこう!

今節も応援ありがとうございました。

それではこの辺りで!VAMOS!!!!!

たくむ

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