「面白さが僕の中で一番」目指す先は”マレーシア国籍”と”代表入り”【谷川 由来選手インタビュー|前編】

谷川 由来選手
谷川選手Instagram

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ピッチ内外での日本との”違い”、多岐に渡るも「慣れましたね」

―マレーシアでプレーし始めて実感した日本との違い、サッカーの特徴などはありますか?

「まず『当たり前』のレベルが違いますね。僕からしたら当然のことを、こっちのみんなは知らなくて。例えば、相手のサイドバックがボールを持ったら、全員で制限をかけましょうとか。だから、正直どのチームも外国人頼りみたいな所が多くて。

FIFAランクを見てもらったら分かると思うんですけど、マレーシアはまだ130とかなんですよ。僕も偉そうに言えないですけど、日本と比べたらまだまだサッカーは発展していないですね」

―環境面はいかがですか?

「日中はずっと暑いので、キックオフの時間は遅いですね。大体どの試合も20時、21時とか。マレーシア人はみんな基本イスラム教信者の方で、1日5回くらいお祈りをする方もいて。確かお祈りが全部終わってから試合なので。その影響もありますね。

イスラム教ではラマダンが丸々1カ月くらいあるんですけど、日が昇ってから沈むまでは何も食べられないし、水も飲めなくて。その時期の練習は夜22時とかからです。0時くらいに終わって、家に着いたら1時前後ですね。

けど練習が夕方のときもあったんですよ。監督たちは僕が水を飲めることを知ってるので『飲みたいなら飲んで来て良いよ』って言ってくれるんですけど、皆の前で飲むのはアレなんで。更衣室に行ってガーッと飲んで、またピッチに行くみたいな。

飲まず食わずで来て、練習場でも汗をかくのに水を飲めないので、吐いてる選手とかもいましたよ。

あと、芝生は良くないです。日本の天然芝って細くて短いですけど、こっちは河川敷に生えてる雑草みたいな感じで。丈も長くて、ずっとボールが跳ねてたり、急に跳ねたりしますし。ただ、もう慣れましたね」

―マレーシアはマレー半島の南部とボルネオ島の北部から構成されています。試合時はどのように移動していますか?

「ボルネオ島からマレー半島に行くときは基本的に飛行機移動です。フライトで2時間くらいなんで。

島内はどのクラブもバス移動だと思います。夜出て朝着いてみたいな感じですね。お金があったらフライトで行けますけど、クラブもお金がちゃんと無いんで。ひどいときは、途中にバスの故障もあって、15時間かかることもありました。練習試合で良かったですけど(笑)」

―生活面、言語面での苦労は?

「マレーシア人は基本英語を喋れるので大丈夫ですね。来たばかりのときは全く喋れなかったですけど、1・2年目は同じクラブに日本人の方がいたので。でも3年目からは誰も日本人がいなくて。

それまではずっと甘えてましたけど、英語を喋れなかったら誰ともコミュニケーションを取れないので、もうやるしかないなと。ちゃんと話したり聞き取ったりできるようになったのは、多分そこからですね。

ただローカルの人はマレー語を話されるんですよ。前のヘッドコーチがマレーシア人で、英語も喋るけど、その人がマレー語で喋るときは、近くの誰かに通訳してもらっていました。

少ない単語なら分かるときもあるんですけど、マレー語はまだまだですね」

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