2022年フィンランド3部リーグの最終節が10/1に行われた。
9/24にホームでの最終戦は勝利で締めくくることができたが、依然として予断を許さない状況だった。
というのも、自分達は残留争いに巻き込まれており、最終節に勝てば自力で残留が確定、引き分けでもほぼ残留。負けだと他会場の結果次第で降格という状況だった。
そんな中で迎えた最終戦でチームはサポーター向けにバスツアーを企画したり、なんとか残留をという気持ちが伝わってきた。
会場まで、ホームタウンから2.3時間ということもあり、そんなに多くのサポーターは来ないだろうと勝手に思っていた。
しかし、実際に試合が始まる頃には今までのどのアウェーの試合よりも沢山のサポーター駆けつけてくれ、100人以上チームマフラーや帽子纏ったサポーターが集まってくれた。
その上、新しいチーム応援歌を90分通して歌い続けてくれ自分達を鼓舞してくれた。
中でも1番胸が熱くなったのは、今シーズン初めて日の丸国旗が観客席に掲げられていたことだった。
フィンランドのサッカースタジアムに母国の国旗が掲げられている光景は全く想像できなかった。
また、それをサポーターが僕たちの知らないところで用意して、わざわざ持ってきて掲げてくれていたことに感動した。
なおさらこの試合に勝たなければいけない。と強く思い試合に臨むことができた。
試合内容は、相手も昇格プレーオフへの出場の可能性を残していたこともあり、堅い試合になった。
前半は特にお互い目立ったチャンスもなく0-0で終了。
ハーフタイムも他会場の結果は知らされずに
自分達の試合に皆が集中していた。
後半も前半と変わらず引き続き堅い試合が続いたが、
迎えた後半30分待望の先制点が生まれる。
何気ないロングボールのセカンドボールで裏に抜け、味方が上手いループシュートを決める。
そして、そのままスタンドに向かって走る味方を逆サイドから追いかけ、たくさんのサポーターの元へ共に行った。
その際も日本人を鼓舞するような声援を送ってくれるサポーターもいた。
その後も拮抗した内容で、自分も決定機を外すなど、お互いに決めきれないシーンが続いた。
1-0のまま迎えた後半ロスタイム大ピンチが訪れる
相手の左サイドからのクロスをカットしようと伸ばした自分の右足にボールが当たり、ボールは一直線にゴール方向へ向かった。
キーパーも逆を突かれ、反応が遅れる。
しかし、196センチの長い手足を生かし横っ飛びをしなんとかボールに触れ、ゴールポストと指先の間でボールを挟み、なんとかゴールライン上でボールが止まったのだった。
今まで見たこともないくらいのファインセーブだった。
試合はそのプレーの直後に終了し、苦しみながらも勝利し、残留を決めることができた。
残留を手にしたことももちろん嬉しかったが、アウェーまで駆けつけてくれた多くのサポーターと共に喜びを分かち合えたことが1番嬉しかった。
今シーズンアウェーでは中々勝ててなかったチームが
最終節に勝てたのは紛れもなくこのサポーター達の力だと思う。本当にそう感じた試合だった。
試合後には勝利の後のいつもの馬鹿騒ぎをロッカールームでし、バスではコーチがマイクパフォーマンス、みんなでお酒を片手に飲み会をしながらホームタウンに戻った。
帰宅後はサポーター、スタッフ、選手が集まり近くのバーを貸切り、日付けを超えるまで飲み会。
こんなことをできるのも街クラブの素敵なところだと思った。
こんな感じで長かった1日が幕を閉じた。
上記の写真のようにチームメート達とも
思い出となる写真を沢山撮れて良い1日となった。
今シーズンの総括については近々書くつもりなので、次はそちらを読んでいただけると嬉しいです😆
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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