【内山竣太選手 寄稿】フィンランドの夏休み

2年半前の2022年1月にフィンランドへ初めて来て、年に一度帰国することはありながらもなんだかんだフィンランド3年目の夏を迎えています。 

たくさんの人に支えてもらいながらありがたいことに、年々フィンランドらしい夏の過ごし方のバージョンアップに成功しています。

今回はそんなフィンランドの夏の過ごし方について皆さんにシェア出来たらなと思います。

フィンランドの夏の特徴

皆さんもご存知の通り、フィンランドはスウェーデンやノルウェーと同じく北欧に位置しています。

そのため冬は日照時間が限りなく短い代わりに、夏になると陽が一度も沈まない「白夜」と呼ばれる現象が訪れます。

画像
ある日の夜11時ごろの明るさ

そのため、フィンランド人は待ってましたとばかりの勢いで大人も子供も外で夜遅くまで過ごします。
夜10時、11時になっても小さな子供たちが外にいるのも珍しくありません。

学校は大丈夫なのかと思うかもしれませんが、フィンランドは小、中、高、大学全てが約2ヶ月程度の夏休みに入ります。なので彼らは夏休み中、明るいフィンランドを満喫しているのです。

気温も稀に30度を超えることがありますが、日本に比べると格段に過ごしやすく、晴れの日も多いため日本の暑さを逃れたい方には100点満点の国です。

夏の過ごし方①

フィンランドで最も親しまれている夏の過ごし方は、家族や親戚たちとサマーコテージに行きただただのんびりすることです。

多くの職場で少なくとも1週間〜3週間、長い職種だと2ヶ月程度の夏休みが与えられます(有給休暇込みの場合あり)。

なので、その休み期間中にサマーコテージへ行くことがフィンランドの恒例行事になっています。

サマーコテージにも色々あり、代々家族で継承されてるものや、1週間単位からレンタル出来る古い作りのもの、新しめの建物などがあります。

基本的にどのタイプもサウナ付きで、湖や川の畔に建てられてることが多いです。

多くのフィンランド人はそこで釣りやカヤックなども同時にして楽しみます。

画像
今年行ったサマーコテージ
画像
目の前の湖で釣り
画像
夜ご飯のBBQ
画像
サウナ後
画像
サップ

肝心のサウナの写真を撮り忘れてしまいましたが、薪を燃やすタイプのウッドサウナで最高でした。

トイレは居住スペースから離れたところにあり、尚且つ水洗トイレはありません。排泄物の上に自然から採取した砂を被せ自然に返す古典的なスタイルです。

また、場所によっては飲み水や食器を洗う水の確保も近くの貯水地のような場所から定期的に持ってこなくてはなりせん。

なのでお世辞にも便利な生活とは言えませんが、改めて普通の暮らしに感謝できたり、ありがたみを強く感じることが出来ます。

その②

サマーコテージと同じく、とても人気なのが森へ行き沢山のベリーを採取することです。

夏になると、スーパーや露店でもベリー販売の様子をたくさん見ることが出来ます。

画像
数週間前に自宅裏で採ったイチゴ
画像
サマーコテージ周りの森でいちご採集中

フィンランドには「自然享受権」というものがあります。
これは、一定のルールの下であれば誰でも自由に森へ入り、キノコやベリーを摂っていいというものです。

もちろん中には食べられない物も沢山存在しますが、インターネットなどで調べればすぐにわかる時代なので、夏のフィンランドに観光できた際にでもチャレンジしてみてください。

その③

もちろん僕にとってサウナは年中無休です。

フィンランド人の中には寒暖差により冬のサウナの方が良いという人が沢山いますし、僕も実際冬の方が気持ち良い感じがします。

日本で話題になってるいわゆる「ととのう」の状況に自分の身を持っていきたいのであれば冬の方が簡単です。

でも僕はその辺をあまり気にしません。
フィンランド人も全く時間やセット数を気にしません。

また、近距離フェリーで夏にしか行けないサウナがフィンランドには幾つもあります。

なので夏にしか体感できないサウナを体感するのも夏の楽しみです。

画像
Isosaari という島にあるサウナ

今週末にも別の島サウナに行く予定があるのでとても楽しみです。

フィンランドで今まで訪れたサウナをInstagramで紹介してるので、是非「IHANA SAUNA」で検索してみてください。

その④

夏のフィンランドを歩いていると、本当に多くの人たちが公園でピクニックをしています。

目的は人それぞれです、友達とお酒を片手にお喋りするグループ、ただただリラックスしてる人、日焼けをしてる人、休憩してる人など多種多様です。

彼らは冗談抜きで、ピクニックのプロフェッショナルだと言えると思います。

日本で僕のような年齢層がピクニックをするという話をあまり聞いたことありませんが、フィンランドではピクニックに年齢は関係ありません。

周りの目を気にすることなく、それでも適度に礼儀を払いながら各々のスタイルで楽しんでいます。

その他

詳しくは書きませんが、散歩やランニング、サイクリングなどもとても人気です。

とにかくフィンランドの夏は自然と共存しながら自然の恵みをいただくことが多いです。

街の中心部だと、ビアガーデンやバーなど店外にテーブルが並んでいる光景もたくさん目にできます。

あとは基本的に日本よりも夏休みが長いので、家族や友人と海外旅行に行くことも多いです。チームメートや友人のSNSなどを見てると、皆よく海外旅行をしています。

日本の夏と言えばお祭りや花火が思い浮かびます。

数年間夏の間日本を離れているので、日本独特のお祭りの風景は久しぶりに体感したいものです。

日本にいる皆さん暑さに気をつけながらぜひ夏を楽しんでください。

僕も最後になるかもしれないフィンランドの短い夏を全力で楽しみます!

内山選手への投げ銭はコチラ

内山選手note

 


『J. FOOTBALLER』では、海外でプレーする日本人選手からの寄稿を募集しています。所属カテゴリーや寄稿の頻度を問わず記事ページをご作成いただけますので、海外での日常やサッカー生活について発信したい方・ご自身のPRに活用したい方は、是非ご利用ください。

【J. FOOTBALLER】海外でプレーする日本人選手からの寄稿を募集しています
いつも『J. FOOTBALLER』をご覧いただき誠にありがとうございます。 この度弊メデ...

 

タイトルとURLをコピーしました