SNSの発達などにより、「たった3カ月でネイティブに!」などという文面を売りにした言語学習コンテンツを目にしたことがある方も多いかと思います。
私も勉強が好きではなくじっとしていられないタイプなため、楽して英語学習をできるのであればウェルカムという感じでしたが、決してそうはいきませんでした。
フィンランド生活4年目を迎えた現在の英語力はというと、日常生活やフィンランド人妻との会話に困らない程度です。
一人で生きていける最低限の英語力はどうにか持っていると思います。
今回は文字通り英語力0だったただのサッカー小僧が実際にどのような方法で英語学習を行ってきたか、どのようにして日常会話が話せるようにまでなったのか、誰でもできる方法を皆さんにシェアしたいと思います。
※お金をかければもっと効率的に学習する方法が山ほどあると思います。しかし、私はそこに投資するほどの余裕がなかったのでご理解ください。
根拠のない自信があった
フィンランドへ初めて渡航したのは2022年1月です。
それ以前の海外経験と言えば、高校三年生の時に修学旅行でオーストラリアに行ったのみで、英語とは全く無縁の生活でした。
にもかかわらず、当時の私は言葉の壁なんてどうにかなるだろうという根拠のない自信に満ちていました。
その理由として、オーストラリア滞在中のホームステイでのあまりコミュニケーションに苦労した記憶がなかったからです。
それもそのはずで、彼らは日本人学生を受け入れ慣れてます。なので私たちのよくわからない英語でも理解して、簡単な単語や文章で話し慣れていたのです。
そうとも知らずにほぼ言語の勉強をせずに渡航したフィンランドに到着して、1日目から全くわからない英語、全く喋れない自分の英語力に絶望しました。
📕具体的に英語学習向上のために取り組んだこと(実際に始めた時系列順)
1. 英語学習アプリの無料トライアル期間を駆使
基本的にお金に余裕のない生活を送っているため、英語学習に関しても全くお金をかけてきませんでした。
そんな中でも役に立つ実践的な英語学習アプリを利用したいと考えた私は、数多くの有料アプリの1週間や10日といった無料トライアル期間を利用しまくる方法を思いつきます。
話すことが最も大事だと考え、これらのアプリでは主にスピーキングの練習をしていました。
もちろん微々たる成長で話せるようになるには程遠いものでしたが、このアプリでの学習期間によって基本的な日常会話で使うような文章に触れることが出来たと思います。
2. 日常生活を英語で記録
教科書などでの勉強ももちろん役立ちますが、やはり自分の日常生活に関連する単語や文章から学習するとより実践的になります。
今思えば当たり前のことですが、日本にいた頃から始めておけばよかったと後悔してるものの一つです。
基本的には毎朝、前日の振り返りを英語で書き記します。(起きてから、行った場所ややったこと。サッカーの試合の感想など)
とりあえず始めは何も見ずに自らの力でトライします。どうにか書き終えたら、それらを翻訳アプリを使い正しい文章に書き直し読み直すという方法で続けていました。
もちろん始めた当初は10行にも満たない文章を書くのに1.2時間かかった記憶があります。
しかし、人間慣れてくるもので徐々にスラスラ書けるようになってきます。そして、それらは私の日常生活に関する単語、表現がメインなので、自然と会話にも繋がってくるのです。
この英語日記はフィンランドに渡航してからすぐ始めたものですが、最も英語力向上に役立ったものの一つだと実感しています。
日本にいても簡単に行える英語学習の一つだと思うので是非トライしてみてください。
3. 既に知ってる情報でも話す機会を確保するために別な人に聞き直す(とにかく喋る)
英語学習において最も大事なことは間違いなく話すことです。
そしてこれが1番緊張もするし難しい。
発音やアクセント、文法が違うとか色々な問題を指摘する人がいると思いますが、話す機会の数が日本人の場合圧倒的に少ないと思っています。
しかし、フィンランドを始めとする多くの国では英語は第2.3言語でネイティブではありません。
なので、彼らからアクセントや発音、文法について指摘されることはよっぽどのことがない限りないでしょう。
そのため私の場合、チームのミーティングやスケジュールなど、事前に共有された情報であったとしても、確認がてら別のチームメートに質問をし、そこからプライベートの話を始めたりと言う形でとりあえず話す機会の確保をしています。
天気や休日の過ごし方、新たな髪型に触れたり、日本だと何気なく見過ごしてたことでも何か会話のきっかけはないかと常に探しています。
基本的な単語や文法を覚えたとしても、それを実践でしっかりと聞き、理解した上で相手に伝わるレベルで話すことはかなり難しいです。今でも苦労しています。
しかし、これも他の例と同じく数をこなさない限り向上させるのは至難の業と言えるでしょう。
幸運にも私はフィンランド一年目に所属したチームでかなり分厚い言語の壁があったにも関わらず、なんとなく雰囲気や波長の合う数人のフィンランド人と出会うことが出来ました。
そうなるとあとは彼らに対し英語でのコミュニケーションをトライするのみです。
今のこのご時世、インターネットやSNSでもこのようや言語パートナーを探すことは比較的簡単です。
とにかく自分の英語力でも受け入れてくれる言語交流パートナーを探し、話すことにトライしてみてください。
4. 英単語を英語辞書で検索する
英語学習をスタートしてすぐの段階では、ほとんどの英単語が新しかったため、英和辞典を使い学習していました。
しかし、少し英語学習にも慣れてもっと多くの英単語に触れたいと考えたタイミングで、新たな英単語を英語の辞書で学ぶ方法に切り替えました。
単語の説明、類義語や対義語などをすべて英語で見られるため、英語に触れる時間も必然的に伸びます。
もちろん現在も、細かなニュアンスを確認したい場合などは英和辞書やchat GPT などに日本語での説明をお願いすることもありますが、基本的英語辞書を使い続けています。
学ぶ単語量が増えるのもそうですが、新たな単語について、「見たことがある」「おそらくこんな意味だろう」と言った感覚になることが圧倒的に増えた気がします。
また、時には日本語での翻訳が難しく、英文での説明の方がしっくり場合にも遭遇するので、そのような場面にて英語辞書の利用は非常に役立ちます。
ある程度の期間英語学習に取り組んでおり何か変化を与えたいと思っている人や、基礎が身についており効率的に多くのものを学んで見たい人におすすめします。
5. 英語のポッドキャストを聴きまくる
会話できるようになるためには、当たり前ですが相手の話してることを理解する必要があります。
そのための有効手段として私は英語のポッドキャストを聴くこと、口ずさんでみることをおすすめします。
英語でのポッドキャストといってもネイティブがニュースをすらすらと読み上げるようなものは未だに理解することが出来ません。
まずは、日本人が日本人英語学習者向けに発信してるコンテンツ。
それもただ英単語を読み上げるようなものではなく、誰かとの会話形式になってるものや、その人の感想や実体験に基づいた感情にのってる音を聴いてました。
もちろんポッドキャストの音に集中することができれば効果ももっと上がると思いますが、私は練習場や目的地までの移動中、ストレッチ中などと言った、ながらリスニングを心掛けていました。
そうすることで忙しく時間のない人でも毎日少しずつ習慣化できます。
6. 英語本の読書(声に出しながら)
これは去年くらいから始めたものですが、自分が触れてこなかった新たな領域の単語学習にものすごい役立つと思っています。あとはもちろん発音。
英語学習とは無縁だった私みたいな日本人がいきなり英語の本を0から読むのは不可能です。
これも英語辞書同様、少し英語に慣れてきてからトライすることをおすすめします。
英語本の中でも比較的簡単なものや、日本語ですでに作品を見たり読んだりしたりしたことのあるものからスタートすると、英語本を読むのにアレルギー反応を起こしません。(私は子供本とされているチャーリーとチョコレート工場の英語本から始めました)
もちろんわからない単語が次から次へと出てきますが、それらは書き留めておく程度で、その都度意味を調べる必要はありません。
その都度位置を調べてしまうと一生前に進まなくなります。(自分の経験上、ページが一向に進まないとモチベーションもなかなか上がりません)
それよりもまずは英語の本を読み進め、徐々に読めるようになる自分や読み終わった達成感を感じることの方が重要だと実感しました。
まとめ
今回は英語力が0のただのサッカー馬鹿だった私が、時間をかけてなんとか英語でコミュニケーションを取れるようになった方法をいくつかシェアさせていただきました。
こうして改めて振り返ってみると、当たり前のことばかりで、なぜもっと早い段階から力を入れてこなかったのかと後悔することも多々ありました。
しかし、文字通りサッカーしかしてこなかった私でも、25才になる年に本格的に英語勉強を始め、そこから外国の地で数年間暮らし続けることができ、フィンランド人の妻とも出会うまでに至ったと考えると、何かを始めることに遅いことはない。ということの証明に少しはなっていると思っています。
英語学習に関しては、苦労して試行錯誤しながら継続した分だけ必ず報われます。
こんな私でも何とか不自由のない英語での日常会話力を身に付けることが出来ているので、皆さんも継続することさえできれば必ず出来ます👍
実際に英語学習を始めてみたい方や、英会話の機会が欲しいと言う方がいましたら、私でよければ何かもっと具体的なアドバイスやお話しする機会を提供できると思うので気軽にSNSを通じてコンタクトしてください!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
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