フィンランド暮らしも四年目になりますが、未だに文化や生活スタイルの違いなど日本との違いに驚かされることの連続です。
その中でも大きな違いというか日々驚いていることとして、雨との向き合い方が圧倒的に日本とは違うということです。
雨でも当たり前のように散歩をし、当たり前のように自転車を漕いで通学・通勤します。いい大人たちが外でびしょびしょになっている光景をよく目にします。
日本人でもそんなん同じだよ!と聞こえてきそうですが、フィンランド人の場合はちょっと違うような気がします。
物凄く抽象的な文章になりそうな予感ですが、結局何が言いたいのかというと、日本では雨は嫌われ者・厄介者ですが、フィンランドではそこまで嫌われ者ではなく、晴れの日と同じような普通の生活の一部、むしろ感謝されるべき対象だと感じるということです。
それではなぜフィンランド人は日本人ほど傘を差さないのか?
その要因として、幼少期から天気に関わらず外で遊ぶ習慣が根付いており、雨に苦手意識を持たないまま大人になれる環境が影響しているのではないかと妻は言っています。
実際に妻の勤める小学校でも、休み時間は天候に関わらず外で過ごすのが決まりなようで、男の子も女の子も担当の先生方も皆外で過ごしているそうです。(相当な悪天候や極端に寒すぎる日は室内遊び)
あとは、日本と比べると雨の中傘をささない人の割合が圧倒的に高いです。(具体的なデータはないが、肌感で圧倒的に違う)
その理由は定かではありませんが、一つとして、日本人の場合雨による髪型や化粧崩れを防ぎたいとの理由で傘をさす人が圧倒的に多いのに対し、フィンランド人はその辺を日本人ほど気にしないことは間違いなくあります。
また、傘の使用よりもレインコートを着用する文化が主流です。
いわゆるカッパというものですが、確かに日本人が通勤の際にカッパを着用している姿はあまり想像できません。
総称するとフィンランド人は、日本人に比べると雨への免疫が圧倒的に高いように見受けられます。
ここまであたかも雨を全肯定するような形で文章を書いている私ですが、私もいまだに人並みに雨は嫌いです。中学生の時なんかはヘアーアイロンを使って前髪を直毛にしていたこともあり、雨は一番の強敵で最も嫌っていたものの一つでした。
しかし、天気に不満を抱いていたらキリがないフィンランドでの生活を通じ、その感覚というのはもちろん和らぎ、雨に対して敵意のようなものは抱かなくなりました。
もちろんどんよりとした雨空よりも、真っ白い雪景色や夏の晴天のほうが晴れ晴れとした気持ちになるのは間違いありません。
しかし、数少ない晴天や真っ白に輝いた雪景色がより際立つのも、どんよりとした空模様によるものです。
このような何気ない日常においても、何かしら考えることができたりポジティブな変換をできるのもフィンランドでの生活によるものです。
数年後に「傘なんていらない!なんでそんなもの使うんだよ!」と言っていたら面白いなとふと思いましたが、その日も恐らく天気予報で一喜一憂していることでしょう。
人間はそう簡単に変われませんが、フィンランドに腰を据えて生活していくことで、人生が良い方向へ進んでいくことは確かです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
※過去に日本とフィンランドの違いについての記事をいくつか書いていたので気になる方はチェックしてみてください。



『J. FOOTBALLER』では、海外でプレーする日本人選手からの寄稿を募集しています。所属カテゴリーや寄稿の頻度を問わず記事ページをご作成いただけますので、海外での日常やサッカー生活について発信したい方・ご自身のPRに活用したい方は、是非ご利用ください。

