教訓活かしたトゥクムス移籍、アシスト面では「結果を残せた」
「1年目のこともあり、翌シーズンは代理人の方とウイングのあるチームを探しました」
2シーズン目を迎えるにあたり、五味選手は同じくヴィルスリーガ(ラトビア1部)に所属するFKトゥクムスに移籍加入。基本的には右ウイングとサイドハーフを担当し、プレー中にシステムを変化させる際にはウイングバックへ入ることも。ワイドな位置でプレーする機会が多くなった。
「自分の適性ポジションでプレーできたことは本当に大きかった。1年目で”戦えた”経験も糧になりました」
終わってみれば、リーグ戦30試合に出場し、2ゴール5アシストを記録。ゴールこそやや遠く感じたものの、アシストの面では「結果を残せた」自信を手にした。
「ラトビアのサッカーに慣れたこと、1年目で自分の課題が分かったことが大きかったです。そして、その課題に向き合い続けることも大事ですけど、試合に入ったら”見せ方”も重要。できないことを隠して自分を良く見せたり、相手にとって脅威になる部分を出したり。そうしたことを意識できたのも結果に繋がったと思います」
「売られる身としては魅力でしかない」3年目に決断したリトアニア移籍
上述の活躍もあり、シーズン終了後には複数のクラブからオファーが届いた。その内の1つがリトアニアのDFKダイナヴァからのものだ。しかし、同チームは1部リーグに昇格したばかり。まだまだ発展途上のチームでもあり、レベルや環境面、金銭面では、他クラブの方が好条件を提示していた。
「そこで、クラブからとある選手の実例を話されました。1年前くらいにダイナヴァからポーランド1部のチームにローンで移籍して、そこで活躍した後に、当時フランス1部のチームへステップアップしたそうで…」
そのポーランドのクラブがダイナヴァとの「パイプ」を重宝していたこともあり、ダイナヴァは五味選手に対して、他クラブに「売る候補」としてのオファーを提示した。
「それ以外の条件では他のオファーの方が良かったですけど、”売られる身”の選手としては魅力的な話でしかなくて。リトアニアに行こうと決意しました」